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■済州の火山島と溶岩洞窟群(チェジュのかざんとう と ようがんどうくつぐん)
・登録区分 自然遺産
・登録年 2007年

漢拏山(かんなさん)
■概要
済州の火山島と溶岩洞窟群は、大韓民国にあるユネスコの世界遺産登録物件。韓国では初めての世界自然遺産である。
登録範囲
中核地域を含む登録対象は以下の通りである。具体的な範囲に関する地図は、ユネスコ世界遺産センターの公式記録の中に含まれている。
・漢拏山自然保護区:中核地域 9093.1 ha・緩衝地域 7347.4 ha
・拒文岳溶岩洞窟系1:中核地域 64.6 ha
・拒文岳溶岩洞窟系2:中核地域 23.8 ha
・拒文岳溶岩洞窟系3:中核地域 241.9 ha
・城山日出峰:中核地域 51.8 ha・緩衝地域 117 ha
■済州島のシンボル
トルハルバン(石じいさん)は、もともと朝鮮王朝時代の行政区域である3つの郡・県のそれぞれの東・西・南門の入口に立てられ、村の災厄を追い払う守護神(道祖神)であった。現在は、済州島のシンボルとして各地に立てられ、土産物としてトルハルバンを模した置物が製作・販売されている。

トルハルバン
■地図

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■漢拏山自然公園(ハングル:ハルラ山・日本読み:かんなさん)
済州島は韓国本土南岸から130kmにある火山島で、面積1845kuの韓国最大の島である。済州島の中心に存在するのが漢拏山である。この山は休火山で、標高1950mは韓国最高峰である。360の小火山がメインの火山に付随する。
済州島の火山活動は、大体白亜紀に始まり第三紀初めまで続いた。記録されている中での最後の噴火は、約800年前のことである。島は、漢拏山から発した火山岩や火山性の土壌に覆われている。漢拏山山頂には、25000年以上前に形成された火山湖の白鹿潭(ペンノクタム)がある。
1966年に標高800m以上が自然保護区に指定され、遊歩道と公園管理施設を除けば人造物の存在しない手付かずの環境が保たれている。

漢拏山
漢拏山の植物相はユニークである。1565種の維管束植物が見られるが、これはひとつの山で見られる維管束植物の数としては最多の部類に属し、そのうち33種が固有種である。また、韓国の他のほとんどの山岳と異なり、漢拏山は亜熱帯・温帯・寒帯の植物が、3つの異なるゾーンで垂直に分布している。この島から見れば外来種に当たる韓国本土に自生していた植物200種も持ち込まれたが、それらの半分ほどは絶滅に瀕している。氷河期に韓国から伝わり、漢拏山山頂付近に生えている寒帯植物はその例である。亜熱帯性の森林や島の低地帯で生育する植物にも、絶滅が危惧されているものがある。
自然保護区内では、17種以上の哺乳類・198種の鳥類・8種の両生類・8種の爬虫類・947種の昆虫などが確認されている。そこにはノロジカの一種やチョウセンヤマネコのような絶滅危惧種も含まれている。済州島が朝鮮半島から切り離されたのは1万年以上前のことで、それによって幾種もの固有種が生まれた。
また、漢拏山には旧石器時代の生活跡の残されている洞窟もある。そうした考古学上の証拠は、この島に旧石器時代には既に人が住んでいたことを示唆している。
■拒文岳溶岩洞窟系(ハングル:コムンオルム)
島の北東部には大規模な溶岩洞が広がっており、科学的な調査の上でも価値があるだけでなく、人気の観光スポットにもなっている。これは、島の中東部に位置するスコリア丘・拒文岳(コムンオルム)の数十万年前の噴火による溶岩が流れた跡として残されたもので、ペンディ窟・万丈窟・金寧窟・竜泉洞窟・タンチョムル洞窟の5つから成る。
■城山日出峰(ハングル:ソンサンイルチュルボン)
城山日出峰は、島の東端にある噴火口跡(タフコーン)。直径600mの火口が100mほどの高さの断崖で取り囲まれており、城塞のような様相を呈している。
■済州島の歴史
三国志に現れる3世紀の州胡を、済州島人(耽羅民族)に比定する説がある。その後耽羅国が成立し、4世紀頃には百済に朝貢していた。新羅の朝鮮半島統一後は、主に新羅に朝貢するようになったが、日本へも何度か朝貢するなど独自の外交をみせた。耽羅国の言語は韓族とは言語系統を異なるものであったとするのが通説である。
高麗時代の1105年に耽羅州として直轄領として組み込まれ、1214年から済州と呼ばれるようになるが、在地支配層は依然健在で高い独立性を維持し続けた。高麗が元の属国になった後に反乱を起こした三別抄の残党は、済州島を最後の拠点として立てこもった。反乱は、元・高麗軍によって平定され、済州島は元の直轄地に組み込まれた。元が済州に牧場を設けたため、以後の済州は馬産地になった。
李氏朝鮮の時代には、朝鮮八道の一つ全羅道に組み込まれ在地勢力は次第に力を失っていった。李朝時代には流刑地でもあった。15世紀の済州には船に居住して海産物を採る海民がいて、本土の海岸まで出ていくものがあり、一部は海賊化した。
1946年に済州道として単独の道になり、2006年に特別自治道になった。
韓国では伝統的に済州島差別があり、現在も少ないながら残っている。1948年4月3日に起った「済州島四・三事件」では、少なくとも7万人が殺害されたとされ、それから逃れる為に、自ら日本に渡って来た在日コリアンも多い。しかし、在日コミュニティーの中にもやはり済州差別が残っている。
■観光
ゴルフ場やカジノなどの観光・娯楽施設が多数あるほか、海産物なども豊富なため日本などからも大勢の観光客が訪れる。済州国際空港へは、成田国際空港・関西国際空港・福岡空港・中部国際空港・北京首都国際空港より、大韓航空・アシアナ航空が就航している。便数は、成田が週7便(大韓航空・JALのコードシェア便)・関西が週7便(大韓航空)・福岡が週6便(大韓航空・アシアナ航空)・名古屋が週5便(大韓航空)である。

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